土曜日に恋

1年前の今日





ちょうど1年前の今日。


4月1日。


高校の入学式の日だった。


第一志望の学校に入学した。


式の後、携帯を見ると、お母さんからメールがきていた。


【今日は入学記念のパーティーします!とにかく来れそうな人いっぱいあたってみるね!亜衣、呼びたい人いる?】


すぐに返信。


【さっちゃんファミリー呼んでほしい☆】


あたしは、お母さんの大学の同級生の、「さっちゃん」の家族を呼びたいと送った。



さっちゃんの子どもは2人兄妹で、小さい頃からよく遊んでいたし、お兄ちゃんの方には受験勉強を教えてもらった。


あたしが呼びたいと思うのは自然なことだった。


メールが送れたことを確認して、トイレに行った。


教室に帰ってきたら、お母さんからもう返事が来ていた。


【わかった!呼んでおくね!亜衣が帰ってきて用意できたらすぐ出発だから!】


【了解(・3・)ノ】


返信し終わったと同時に、担任の先生が教室に入ってきて、ホームルームを始めた。


ホームルームが終わった瞬間、あたしは急いで学校を出た。




< 6 / 304 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop