−Secret☆GIRL−



「だから、本当は苺李が……」


…今、苺李って言ったよね?


てか何?


言葉の続き、何…?



「……な、なによ」

やだ、あたし。

何緊張してんの?!



「変装してたこと。最初っから気付いてた」


は…


「あぁー…」


そっちか。


え、てか

あたしなんでしょんぼりしてんのさ


「あれ…」


え、じゃあ


「最初っからって、廊下でぶつかったときからってこと?」


「あぁ。真っ黒いカツラから栗色の髪がちょっと見えてた。」


だからコウタロウも気付いてたのか…


「じゃ、俺寝るから授業が終わったらおこして」


そう言って机に顔を伏せた比奈河。


「やだね」


あたしの返事に、比奈河がふんと鼻で笑ったのが聞こえた。



……やっぱうぜぇはコイツ。




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