闇夜の数だけエゴはある

儚(はかな)

午前六時。

私はいつもこの時間に起床する。

けたたましく鳴る目覚まし時計を止め、ベッドから起き上がる。

洗面所で洗顔を済ませる間に湯を沸かし、洗い終える頃には紅茶を淹れる為の湯が沸く。

その紅茶とトーストで朝食を済ませ、私は制服に着替えた。

髪はいつものようにツインテール。

姿見に映して、おかしい所がないか一通りチェックした後、私はキッチリと施錠してアパートを出た。

今の私の仮の住まい。

表札には『出碧(でみどり)』と書かれていた。

出碧儚。

それが私の…珍しいといえば珍しい名前だった。


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