未送信めーる

#06 ドキドキの修学旅行


修学旅行1日目

「明乃っ!着いたよ!!」

気持ち良さそうに寝ている明乃を起こして,バスから降りる。


「はーいココから班行動になりまーす」

先生の指示の直後…

「ターケっ!!恵くんは??」

私より先にタケに声をかけたのは,明乃。

「知らね。トイレじゃね??」


「俺ココにいるんですけど?」


「よし!みんな揃ったね!?じゃぁレッツゴー」





「わー超キレイ!!」


「てか中三にもなってハイキングってどーよ??」


「でも楽しーよ☆」

歩きながら,会話をする私たち。

今日は素直になるって決めてるんだ。

「佐川さー…」

タケが口を開くと,

「『佐川』って呼びづらくねぇ??」

と恵が言い出した。

「確かに」

すると明乃が

「そーぉ??ぢゃぁ下の名前で呼んでいいよ★」

可愛いな…


「イキナリ『明乃』!?」

タケが言う。


「『アキ』とかでいいじゃん?」

私の提案に,全員が賛成。

「じゃぁ梓は??」

明乃が言い出す。

「えっ!?私にも付けるの!?」

「『明乃』が『アキ』だから,『アズ』でいいんじゃね??」

提案したのは…タケ。

この日から私にとって『アズ』は特別になったんだよ。
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