たとえばそんな静寂の中で
お母様はあたしのことについてとても寛大だ。
無関心と言い換えてもいい。
遅く帰ろうが、酔っ払って帰ろうが、怒りもしなければ笑いもしない。
むしろ、問題を起こすことを期待しているように思える。

同じことをおねえちゃんがするのとは全然違う。

おねえちゃんが帰ってこないときは速攻で捜索願を出そうとしたし、家中の電気を
ともしてお風呂にも入らずテレビも見ず、おねえちゃんの帰りを待ち続けるのだ。
あたしが友達の家に泊まって、連絡もせずに朝帰りしたときなんてお母様はあたしが一晩家を空けたことにすら気づいていなかった。


疎外感。

あたしを取り巻くこの感情の名前をあたしは正確に把握してる。

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