〜お伽話〜
俺は多分、自分でできる懸命な判断をくだしたつもりだ。


伽国〜お伽話村〜。
この国では、語り継がれるお伽話の主人公になろうと勇者達が活動している。
基本いい奴ばかりなのだが、やっぱりこんなに勇者はいらないといつも思ってしまう。
竜が出たり、魔女が出たり、姫がさらわれたりすると、必ず勇者達は一生懸命犠牲を出そうとするから厄介だ。
この頃では、普通の少年も勇者になったりする。
その為には、村が焼かれたり、大勢の犠牲者が出ないと動き出さないからこれも厄介だ。
脇役がとやかく言う必要もないと思うが、もう少し考えてほしい。
いつ犠牲になるか分からないという不安を、勇者がなくしてほしい。
ラティスト・カウン。
十八歳の脇役・商人という勇者もいたような。
幼い頃に両親が竜に食われてしまってからは、幼なじみと一緒に暮らしている。
バーディ・クリズディ。
俺と同じプロフィールで結構。
バーディは、幼い頃両親に捨てられた。
路頭に迷うバーディを救ったのは俺の父親で、それ以来の親友だ。
二人とも幼い頃から剣技や剣をつくる方法は一通り習っていた。
十八になった今では、それで飯を食っている。
普通の十八歳よりは、楽な生活だと思う。
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