絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-
「どうかされましたか?琴弥様」
突然固まり出したあたしの異変に気付いたらしい笹山さんが、大きな駐車場をゆっくり走らせながら聞いてくる。
「な…なんでもないです!」
「そうですか」
あたしは笹山さんに向いていた身体の向きを直すと、口元に手を当てて黙り込んだ。
さっき見た光景。
笹山さんを見て驚いた訳ではない。
さっきの妊婦さんと知り合いな訳でもない。
あたしが見たのは…
見知らぬ女性とマタニティショップから出て来た、岬サマだった。
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