本の間に挟まれたオシバナ…
「ううん!梨華が誘ってくれなかったら直樹君と出会えなかったもん」

奈津子は傍にあったクマのぬいぐるみを抱き締めた。

『私から言えることは何もないよ…。だって最終的に決めるのは奈津子だもん。でも、二股だけは駄目だよ。とりあえず日曜日にデートしてみてからどっちか選べば?』

「分かった!そうする」

梨華の助言を受けた奈津子は少し心がすっきりした。

何も焦らなくていい。

日曜日のデートが終わってから決めればいいのだ。

奈津子は鼻歌を歌いながら携帯を閉じた。
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