ケンカ上等☆不良校上々↑↑
見てりゃわかる、と付け足してからため息を零す。
ちゃんと考えてくれてたんだね、あたしのこと。
そんなふうに思ったら、一層頬を伝う滴が大きくなって。
翼の困った表情が、ますますぼやけて見えた。
「心配、してくれて…っありがとう」
涙ながらに伝えた想いは、うまく届けられたかな?
目が合うと、笑顔を向けられたから、つられてあたしも笑顔を返した。
「つーか、なんか勘違いしただろ」
真っ直ぐに見つめ直すと、今度は丁寧にさっき起こったことを説明してくれる。
さっき起こったことっていうのは、アキちゃんとのことで。
「誤解されると面倒だから言っとくけどな、アイツが好きなのは、俺じゃねぇ」
「え?…でも、¨好き¨ってアキちゃんが言って───」
あたしの言葉を遮るようにして、翼は再び口を開く。
「あれは、ただ俺に訴えてただけだっつの。
好きな人を傷つけた、ってな」
「でも、翼は?
アキちゃんのこと好きなんでしょ?」