ケンカ上等☆不良校上々↑↑

★その言葉の意味は?






真っ暗な闇に、光が差し込んでくる。

深い眠りから覚めるように、開かれた視界には色彩が眩しい。




「みくるぅー」


あたしに抱きついて、うなってるのは芽咲で。



「あ、お目覚め〜?
おはよ、みくるちゃん」


それから、ジュースを入れたグラスを持って笑顔を向けてくる太陽と。



「痛っ‥」

「あ、ご.ごめん」


顔に傷をつくってる歩夢と、それを消毒するアキちゃん。




どうやら、あたしはソファーの上で眠っちゃっていたらしい。



大きなクリスマスツリーを飾るキラキラの光。


変わらず広いこの部屋の空気に、何か違和感を感じる。

周りを見渡してから気づいて、勢いよく立ち上がった。



「うわっ、びっくり。
いきなり立たないでよぉ」

芽咲が驚いた顔をして、あたしを見上げてくる。



でも、それどころじゃなくて。


「翼は?!なんでいないの」


そう。

どこをどう見渡しても、さっきまで近くにいたはずの翼の姿がない。






< 322 / 541 >

この作品をシェア

pagetop