ずっと、大好きだよ
大輔、覚えてる?
いつも塾の授業のあと、エレベーターホールで親の迎えを待つ生徒たち。
私もその中の一人で、いつもママの迎えが遅かった私は、一番最後まで残ってた。

先生たちも最後の一人が帰るまでずっと一緒に待ってなきゃいけないルールで、
ママの迎えが遅いおかげで、いろんな先生と仲良くなった。

ある日、大学生のバイトの先生と二人きりで待つことになった。
授業受けたことあったし、塾内ではイケメンで有名な先生だった。
私も好きだったし、格好いいなぁとあこがれの存在だった。
それが大輔だよ。

「ってゆうかさ、俺、お前になんか悪いことしたっけ?」

二人の沈黙を破ったこの一言。
ここからだよね、私たちが始まったのは。

「なんで?何もしてないよ!どうして?」

「お前、眼つき悪い。怒ってんのかと思った。」

あんまり話したことないのに眼つき悪いとか、なにこの人って思った、最初はね!
大輔だって、たまに授業中怖い顔してたよ!




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