僕の女王様
そんな彼女を毎日起こすのが僕の仕事だ。


社長と社長秘書というカップルの彼女の両親は、世界各国を飛び回っている。


彼女に言わせれば半分旅行らしいが、家にいないことには変わりがない。


日本の自宅に帰ってくるのは、お盆と正月と彼女の誕生日くらいだ。


寝起きの悪い彼女を起こせるのは、身内を含めても僕だけ。


「千里、起きろ」


「・・・もう少し」


「・・・女王様、起きないと遅刻するぞ」


いつものように言い、ベットから離れる。
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