プラム
2003年、夏。


太陽は容赦なく、ジリジリとコンビニ帰りのあたしの肌を焼く。


あぁ、近所だからって手抜きしないで日焼け止め塗っとけばよかったな。


キャミソールから惜しげもなく露出した肌を恨めしく思いながら、アパートまでの道を急いだ。




「夏は嫌い。」

ボソッと呟いて、空を見上げる。
それは真っ青で雲ひとつない。


早く秋になればいいのに。


夏になれば冬を想うし、冬になれば春を想う。
人間なんて矛盾だらけだ。




照りつける日差しがキラキラとゴールドのミュールに反射して、眩しさにあたしは顔をしかめた。
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