芋女



きっとリビングで母と父は苦い顔をしているだろう。

そんなことを考えながらベッドに身を投げ出した。



「はぁ…」



深いため息しか出てこない。


転校したら、確かに、人はいっぱいだし行事も楽しいだろうし色んなとこにも買い物とかに行ける。

だけど…




身と一緒にカバンも投げ出したので、カバンの中身がベッドに飛び散っていた。

ファスナーが開けっ放しだった。

仰向けになって、ふと横を見ると、携帯があった。


「…あ」



希穂からメールが来ていた。

起き上がり携帯を手に取る。




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