先生は19歳
失恋
6月も半ばにさしかかったある日のこと。

私は塾の教室に向かうためエレベーターを待っていた。

エレベーターのドアが開き出てきたのは・・・・


泣いている、同じクラスの絵梨だった。


「絵梨っ!?」

「・・・唯子・・・」


彼女は走ってビルを出て行った。

私も後を追いかける。



絵梨と私は同じ塾に通っていた。そして偶然にも絵梨の担当講師も栗本先生だった。



「絵梨っ・・・!!」


彼女の顔は真っ赤になっていて、涙でメイクも崩れていた。



「あたし振られちゃったんだぁ・・・栗本先生に」


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