秘密の味
「痛いってば!!」


次の瞬間
手が

ひらりと抜けた


慌てて手を引いて
お兄ちゃんを睨むと……


笑ってる…
お兄ちゃんが

笑う


「な…なに!?」

「別に…よくない?」


お兄ちゃんが
開き直るかのように
私に言う


「俺も男ってこと。対したことじゃない」


「それは…」


「初めてだからビックリした?ありさ」


初めて?
それが何…?


「初めて…ね…」


私も
負けずに
言う
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