謎の僕等のお姫サマ


 …私が黙っていた為だろう。銀色少年はもう1度私に問い掛けた。


「…はい。大丈夫です」


精一杯喉の奥から出した声は、すぐ消えてしまいそうだった。


「…お前、なんで此処にいるんだ?此処は街の中でも治安の悪い路地裏だぞ。
 …こんな所にいない方が良い。早く帰れ」


その言葉は、私を安堵させる為だろう。

でも私には、それがとても悔しくて…つい口を開いてしまった


< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop