恋の神サマ!
とりあえず四枚目は見なかったことにして、私は五枚目、六枚目に目を通す。
しかし私の現実逃避もむなしく、あろうことかこの二枚に書かれていたのも仁科悠芽の名前だった。
くそう!!!!!!
そんなにいいか、あの男が!!!!
…いや、かっこいいけれども。
はっ
話が脱線した。
私は紙を握り潰しそうになるのを必死でこらえて考えた。
どうしよう。
この三枚はスルーしようか。
でもお金をもらってる以上、適当なことはしたくない。
それに何より!!!!
仁科悠芽をおとすことは“恋の神サマ”の絶大な宣伝になるのだ!!
あの仁科悠芽までをもおとす成就力か、と!!!!!
今までそれを狙ってなりたくもない変態になってきたのに、今更ここであきらめたくはない。
うん。
決めた。
昼休み、この三枚の紙に書かれた女子と仁科悠芽との関係をさぐりに行こう。