虹色パウダー
おっと、話がずれてしまった。
のんびりしちゃいられない。
少女のピンチなんだから。
窓の外をじっと見つめる少女。
頭の中には高校2年の時の思い出が甦っている。
『戻りたい』
『こんなクラス嫌い』
少女の心の中は過去に引っ張られていた。
よいしょよいしょ。
僕は少女の心を現在まで引っ張る。
思った以上に重い。
あぁ、そうか。
この子、2年のクラスに親友がいたんだ。
親友と離れてしまったことが寂しいんだね。
先生は、体力測定の話をしている。
全く聞いていない少女。
どうやら明日、体力測定があるらしい。
女子4人グループを作って、それぞれのグループで測定をする。
これは大ピンチだ。
グループ分けって一番ドキドキして不安なんだよ。
もし自分がひとりになったら・・・・・・ってね。