虹色パウダー



「涼太、どうしたんだよ。今日のお前ちょっと変だぞ?」



「何もねーよ!!俺のことは放っておいてくれ」





涼太は上履きに履き替えるのを忘れて、靴のまま廊下を歩いて行った。




「涼太ぁ~!靴のままだぞ!」




大声で弘道が叫んだもんだから、周りにいた女子が涼太を見て笑った。


それはバカにした笑いじゃなく『かわいい』って感じの笑い。



「あぁ!!!!もうっ!弘道のせいだからな」



「は?涼太、絶対何かあっただろ。桜子と」




靴を履き替えている涼太を見下ろす弘道。



サッキーは、そのへんでやめときなと言って弘道の腕を引っ張った。






< 134 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop