(#`皿´)申し訳ありません、ご主人様!!
「まあ、私など全く歯が立ちませんので相手にされていませんが…」

冷や汗をかきながら後退すると、錦城さんは嬉しそうに近づいてきた

「冬馬様らしいご趣味ね!お強いんだわ〜!」

「ははは…」



弱いよ…


とは言えず。どうしてあんなワガママ男にみんな熱を上げるんだろう?


私にはわかりません!


「もし私がチェスを強くなったら、お相手していただけるのかしら?」

ルンルンと音が聞こえてきそうな錦城さんに、作り笑いで頷く


みんな最近、手のひら返したような態度の豹変っ


そ、そんなにお近づきになりたいの〜???

「じゃあ、頑張るからご紹介、よろしくね!」

「…………………………はい」


結局、踏み台ですね。


ふうとため息をつきながら窓を見ると、かすかにひっつめ髪の私が映る


これでいいんだ…

私は誰も、信じない。友達も、いらない


ふっと鼻で笑い、また廊下を歩いた




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