平凡な憂の非日常
今日は、一人女の子が遅刻してきたので、いつもより遅くまで働いた。


労働法とか違反じゃないのか?とグチりながら店の外に出て歩いていると、街灯が点き始めて僕の気分とは反対に明るくなった。


アパートの前まで帰ると、部屋の電気が点いてないことに気付いた。


(そっか…帰ったんだ)


挨拶も無く、いなくなったリナに、少し苛立った。


(でも、一週間住ませただけだし、そんなもんなのかな…)



強引に住むことになったとはいえ、この一週間は騒がしかったけど楽しかった。


でも、それを認めるのは、何か悔しいような気がして、そう思わないように心を押し込めた。


これで、また平穏で何もない日常に戻れると……
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