高飛車女と副会長
今日だって、いきなり知らない女にけなされたし。

嫌。あれは違う。あれは俺悪くない。

絶対悪くない。

「おいっ。何百面相してんだよ。早く食え。」

「ん?…おぅ。」

……。
色男は何やっても完璧らしい。
俺はスプーンを持ったまま固まっていた。

昔、ドラマで見た。運動神経抜群で、容姿も完璧で、何やっても完璧な男が、普通の女子高生と恋するとか何とか…の。

俺はそのドラマを完璧に見下してた。

はっ。こんな完璧な男、この世に一人もいねーよ。バカか。

どうやら俺がバカだったようだ…とも、言わないが。
とにかくその完璧な男が、今俺の目の前にいる。

信じられないことに。

「…?何見てんだよ。さっさと食え、食器洗うの俺なんだよ。」

…性格は、微妙だけど。

「お前さ、調理師免許でももってんの?」

そう言って、皿に盛るチャーハンをスプーンで指す。
並以上の味で、そう聞かずにはいられなかった。

中野は、は?という顔をして俺を見た。

「持ってねぇよ。家で習ったんだよ、何種類か。訓練で。」

中野がいう訓練というのは、おそらく付き人になる為の"訓練"だろう。
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