【実録】もてもてクロ子さん
クロ子さんにメールを送ったヴァカが、そこまで大掛かりな業者とは思えない。

そんなに用意周到なら、もう少しアタマ良さそうなメールを寄越すだろう。
それに名簿を買うほどの資金力があるなら、もっとマシなスタッフを雇うだろう。

ゆえにこの件はもう終わった…クロ子さんはそう判断したのである。


クロ子さんの読み通り、ヴァカが直電や配達証明付き郵便を寄越すことはなかった。
だが、ヴァカはヴァカの上に意外としつこかった。

この日から、ヴァカによるヴァカゆえの無駄メール絨毯爆撃が開始されたのである。


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