レンタるな恋人
俺が肩を抱いたときに、見せた拒否はそこからきてるんだ

琉菜は男の下心が怖い

だから触れられるのに拒否の姿勢を見せてしまう

「過去のトラウマはそう簡単には拭えないものだ
それを理解し、納得した上で付き合わなければあんたが苦しむだけだ

男だって好きな女のためなら努力する
セックスだけが恋愛の醍醐味じゃないだろ

手をつなぐだけでも幸せを感じる
一緒に同じ時間を過ごすだけでも、幸福感は得られる」

「それって仕事だから私が落ち込まないように言ってるんでしょ?」

琉菜がさびしげに微笑んだ

「違う」

「じゃ、私が貴方の彼女なら、我慢できる?
ずっとセックスをしなくても、笑顔で同じセリフを言える?」

「ああ、言える」

「嘘よ」

「信じろ」

「無理よ」

「なら……同じ過ちを繰り返すのか?」

「え?」

琉菜の動きが止まる

「新しい恋愛をしたいなら
もうセックスで悩みたくないなら俺に任せてよ

金がかかるけど……
恋愛体質改善プログラムを実行してやる
損はさせない

必ず良い結果を出す」

「考えてみる」

「ああ、連絡を待ってる」

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