【短編】弁当男子と桜の季節
にやにや、何か企んでる顔…。

「優介の名前があるじゃん!」

「そ、そうだね…。」

「あんたら、進展ないわけ?」

「うっ…。」


進展かぁ…。

バレンタインに告白しそこなったけど、プレゼントもらったし…。

なんかあるかもって期待してたけど、何にもないよぅ…。

はぁ…。


「あの〜…。」


!!!!!?

この声は…!?

びっくりして振り向いた。

やっぱり酒井くん!!

目が合っちゃった…。

なんか見られてる!?

どっか変かな?


どぎまぎしてる私を見かねたのか、綾が助け船を出してくれた。

「優介、どしたん?」

「回覧板見せて。」


あっ、え?

あ、回覧板!!


「は、はいっ。」

慌てて回覧板を渡す。


横を見ると、綾がまたいじわるなにやけ顔になっていた。
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