波打ち際の貴方へ



 「おい、早くしろよ、バカ女っ・・・」



 俺は自然とはや歩き。初登校だし、体力があまりないから・・・



 芳子はもう息切れ。




 頬を紅くして、少し涙目・・・な、い・・・いもうと。妹だよ、あぁ。


 普段と違う様子に、少し戸惑ってしまう。ペースが乱れる。勘弁しろや・・・っ。



 気がついたら、俺の足は止まっていた。ハァハァと苦しそうな芳子。


 おぶってやろうかな、と珍しく俺の天使が顔をだす。






 「・・・ハッ、うるせぇよ馬鹿兄貴。場所知ってるし、さき行けよ」









 前言撤回、くたばれ!! 妹。






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