波打ち際の貴方へ
side story アキへ
紅葉・・・秋の装飾物。
俺は、それくらいしか頭になかったんだ。
なんの情緒さえもたずに・・・流されるように生きて。
俺はいったい何を得たのかな?
{side story アキへ ~from真~}
冬に近づく準備期間。
君はほんとうに名前通りの人間だった。
秋という季節に俺の前に現れて
ややこげ茶色で赤みの交じった髪質に
透きとおるような白肌・・・
それが秋季だったね。
出逢いは・・・偶然としかいいようがなくて。
後1秒、遅かったり早かったりしたら、俺たちは巡りあうことはなかっただろう。
秋季へ。
今、君は元気かい?