運命

別れ。

そんな会話をしていた裏腹に憂はある決心をしていた。そして、電話を掛けた相手に伝えなければいけないことを。
いつもの通り机に寄り添っていた美優の元に憂からメールが届いた。
《いつも遊んでいた公園に来てほしい。》とのこと。
正直行きたくなかったが行かなければと思いゆっくりと公園に向かった。よく遊んだ思い出の公園に‥。
公園に着くと憂はベンチに座っていた。誰も居ない公園のベンチに。
『ゆ、憂!お待たせ。』『美優‥すまんな!!無理して来させちゃって』
『別に大丈夫。』
そう言いながら憂の隣に座った。
『美優‥今日は大事な話があって呼び出した。』『何?改まっちゃって‥‥。』
『俺と‥別れてほしい‥‥。』
『えっ!?何言ってるの‥?』
『俺があんな告ったせいで志帆を傷つけそしてお前にまで傷つけてしまった。俺は最低な男だ。お前と付き合う資格なんてない!』
『ちょっと待って!志帆を傷つけたってどういうこと?』
『それは、その‥‥』
『待って!それは私に説明させて!』
憂の言葉を遮るかのように志帆が言った。
『志帆!どうしてここに?』
『美優の家に行ったらお母さんが公園に行ったって教えてくれて急いで来たの!』
『でも説明って何の?』『まず、美優に謝らなきゃいけない。¨ごめんなさい¨』
『えっ!?待って!ワケわかんないよ!』
美優は混乱していた。混乱しながらも志帆の話を聞くことにした。
『まず、謝ったのには理由があるの。その‥美優に対していじめをしていたのは私なの。美優に憂を取られたと思って。本当にごめんなさい。謝って許してもらえるとは思ってないけどまた一から友達を始めさせてください。』
『ちょ‥そんなに謝らないで!こっちこそ謝らなきゃいけない。志帆が憂の事好きで応援してるって言ったのに志帆の気持ちを考えもせずに付き合うってことになってしまったから。原因はうちにあるの。』
『でも‥登校拒否にまで陥れたのは私だよ?そんなに簡単に許してくれるの‥?』
『うん!!だって親友だもん!!』
『うん!!ありがとう!』こうして、2人は和解したのだった。
憂は安堵と不安の入り混じった複雑な顔で座っていた。
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