スカイ・フラワー
たがい合う心
携帯のアラームで俺の瞼は覚まされた。窓から差し込む光りは、俺の部屋に影と明を作り出す。

今日も学校だ。

トーストとオレンジジュースを胃に入れると、制服を着る。

蒸し暑さは俺に汗を誘う。

でも、晴れた空は好きだ。俺は学校へと歩き始めた。





「じゃ、今日は物資調達ねっ!!」

橘は持ち前の明るい声で言った。

「今日は、黒ペンキと段ボールよ」

相田は落着いた声で言う。

「じゃ、男子はペンキで!!」

山地はすかさず言ったが、橘に即刻却下を食らった。

「じゃあ、ジャンケンで二手に別れましょ?ペンキは二人で十分だから、残りは段ボールね」

勝った人はペンキを、負けた人は段ボールという事になった。

つまり、誰も段ボールには行きたくないらしい。そして、相田はクラス委員で先生に呼ばれている為教室を後にした。


そして、ジャンケンの末………




ペンキチーム:山地・橘。

段ボールチーム:長月・高円寺・三枝・田中

といった結果となった。

「何で梨香と何だよ!」

「ウチだって幹也となんか嫌よっ!」

「くそ~!あっ!田中っ俺と変わってくれ!」

「えぇー!俺!?」

「だってお前昨日言ってただろ!」

田中は橘がタイプと言った事だ。

「い、いや…。でも、橘さんが……」

「いいのっ!いこっ田中君!」

「は、はいっ」

結局、田中と橘は教室を出て行った。

「相変わらずね山地君ったら」

長月は呆れ顔で言った。

「いいのだ!さ、俺達もスーパー行って段ボールもらってこようよ!」

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