幕末恋々

近藤さんのいない屯所

11月、近藤さんが出張で広島に行く事になった。




「近藤さん行ってらっしゃい。お体にはくれぐれもお気を付けて…。」





私はそう言って持っていた近藤さんの刀を手渡した。





「あぁ、歳の事を頼んだぞ。」




近藤さんはそう言うと私の頭をくしゃっと撫でた。





「近藤さん、気をつけろよ?」




隣りにいた土方さんが口を開いた。




「あぁ、屯所を頼んだぞ。それじゃあ行って来る。」





近藤さんはそう言って屯所を出た。
< 161 / 431 >

この作品をシェア

pagetop