幕末恋々

別れ

「恋、おかえり。」








目を開けるとそこには見慣れた天井とじいちゃんの顔が見えた。








「ただいま、じいちゃん・・・」







そう言った瞬間、私は本当に帰ってきてしまったんだ・・・と実感が沸く。







「恋・・・」







「ねぇ?じいちゃん、まだ・・・まだ暫くここにいてもいい?」







私がそう言うと







「あぁ、あぁ、いいぞ。まだ春休みなんだから好きなだけ居ていいぞ。」








そう言って優しく微笑んでくれた。





「ん・・・・」





私はそれだけ返事をしてまた目を瞑った。
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