幕末恋々

月夜の出来事

「近藤さん、くれぐれも気をつけてくださいね?」







「そうだぞ?アンタは人を信用しすぎるから・・・」









「ははは、大丈夫だ。それじゃあ行って来る。トシ、後の事は頼んだぞ?」








近藤さんはそう言うと少し笑い屯所を出た。








「大丈夫でしょうか・・・?」






「あぁ、多分大丈夫さ。」






私と土方さんは小さくなった近藤さんの背中を見ながら呟いた。










「・・・土方さん・・・今日、絶対に藤堂さんも来るよ。」






私がポツンっと言うと、







「あぁ、分かっている。だけどアイツだけは助ける。」





そう言って私の頭をくしゃっと撫でて部屋に向かって歩いていった。











< 291 / 431 >

この作品をシェア

pagetop