渇望男の潤いペット2
「………じゃあ、君の願いから聞くよ。君は何がいい?」


「私?私は…」

彼女は俺の瞳からゆっくりと、テレビへと視線をずらした

「彼に会いたい…」

そう呟くと、今人気が出てきているアイドルを指名した

「あの子?君みたいな子でも、そんな可愛いことを言うんだね」

何だかそんなところは普通の女の子で、少し笑いが込み上げた



「全さん、彼を見て…」

「え?」

「何か気づかない?」

「え?」

俺は言われた通り目を凝らして見てみたけど、小綺麗な少年としか見えなかった…

この子は確か、有名人の子供だったはずだけど

「この人、仲間なの…」

「ええ!?」

仲間って、人魚の!?


だって、有名人の…


「この人は、私とは違う一族の人。前に聞いたことがあるの…掟を破って産まれ、普通に人間の世界に住んでいる人魚がいるって」

「こいつが?」



そう言われれば、色素が薄い…



どういう事か全く理解が出来なくなってきた…



違う人魚の一族で、有名人の子供で、芸能人で


この世界に普通に溶け込んでいる…




「この人に会わせてくれる?


この人…『太陽』」

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