何度でも Lovin' you!~season 1~
意識が回復してしばらくすると、ICUから一般病棟に移された。
あの優しい声と手の持ち主が優季だなんて…
今でも信じられなかった。
1日中点滴に繋がれ、自由に動けないもどかしさ、術後の痛みで苛立ちが募っていく。
医者の話じゃ、あと半日遅れていたら俺は死んでいたらしい…
『クソッ!』
こんなことなら、あのまま死んでしまえば良かった。
そうだ、こうなったのもあの優季っていう看護師のせいだ!
女のクセに男みたいな名前だし、気が強くて…
生意気なんだよ!!!
あいつ、俺を誰だと思ってんだよ?
歌舞伎町No.1ホストのこの俺を敵に回したらどうなるのか思い知らせてやる!
痛みを堪え、ゆっくりとベッドから起き上がった。
ピッ!
点滴の針を抜き、病室を抜け出した。