何度でも Lovin' you!~season 1~



勇輝の部屋は意外にも整理整頓されていて、落ち着いた色調のインテリアは、華やかなホストのイメージとは正反対なものに思えた。


CDラックにはクラシックのものが大半を占め、本棚を見ると、児童心理学や教育原理といった彼からは想像のつかないジャンルものが大量に納められていた。



勇輝はキーボードの前に椅子を持って来ると、


『座って!』


促されて椅子に座った。


『リクエストは?』


キーボードの前に座った勇輝が笑顔で私に聞いた。


リクエストね…


「私、クラシックはよくわからないから…任せる」


そう言うと、


『OK!』


勇輝は目を瞑り、大きく呼吸をした。




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