何度でも Lovin' you!~season 1~
演奏が終わると、私は惜しみない拍手を贈った。
勇輝は立ち上がり、私を見ると、
『また泣いてるし…
あ、もしかして俺に惚れちゃったとか?』
呆れた表情を浮かべながら、自分でも気づかないうちに頬を伝った涙を指でそっと拭った。
自信過剰というのか何なのか…
「はぁぁぁ???どうしたらそんな発想につながるの?
あんまり素晴らしい演奏だったから、感動していたのに…」
勇輝は恥ずかしそうに、
『最近ほとんど弾いてなかったから、素人目にはごまかせてもかなり下手になった。
でも、学校の課題レベルじゃ、ぶっつけ本番でも余裕で一発合格だし…』
えっ!?
「学校…って、あなた学生なの?」