恋の花びら
「彰くん、お疲れっ」
ヨッと、
玄関の階段に座っていた少女が、
待ってましたといった感じに手を挙げる。
辺りはもう暗い。
日が短くなって寒くなってきたこの時期に誰を待っていたのだろう。
俺はしゃがみこみ、
小泉さんの頭の上に手を乗せた。
「こんなに暗くなるまで何してたんだ?
危ないよ」
彼女は頭に乗った手をうっとうしがることもせず、
寒さのせいか紅くなった顔をこちらに向けた。
「彰くんに……話したいことあったから、
待ってた」
「翔太じゃなくて俺に?」
こっくりと、少女の首が縦に動く。