ちょこキス
近くのスーパーで材料を買う。


チョコ、生クリーム、ココアパウダー、粉砂糖…


友チョコはクッキーでいいや。
簡単だし、一気にいっぱい作れるから。


スーパーの中をうろうろすること約30分。

材料は完璧にそろった。

レジに、並んだ時声をかけられた。





…愛枝だ。



「美代ちゃんじゃない?
あ、やっぱりそうだ!
バレンタインの買い出し?
実はあたしもなんだ。

…ここだけの話、郁太にチョコあげようと思ってるんだ」

「え?」

「実は、あたし郁太のこと好きなの!
だって、今郁太フリーだし。
今がチャンス!って思ってさぁ」


『今、郁太フリーだし。』


一応、あたし彼女なんだけど。

「そ、そうなんだ」

「うん!応援してくれる?」

応援?したくないにきまってるじゃん!
って言いたいところだけど。

そんなこと言えるわけなくて。

「うん。」


そう、いっちゃった。
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