オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
一緒に帰る、と言っても実際はいつものようにただ電車に乗って家へ帰るだけだ。
変わるのは、隣にコイツがいるってことだけ。
「つーか……オマエ、反対方向じゃなかったっけ」
現在の場所、駅のホーム。
今気づいたけど、前に行ったコイツの家はあたしの家とはぜんぜん違う方向だった気がする。
わざわざあたしのほうに合わせてくれてるのかと思ったらなんだか申し訳ない気持ちになった。
「ん? あーいいのいいの。翼ちゃん送ってく」
「……遠回りだぞ」
「遠回り大歓迎ー。もっと翼ちゃんと一緒にいたいし」
だけどそう言って笑うから、あたしは小さく「……ん」と返事をすることしかできなかった。