先生がくれたもの~運命に導かれて~


それからあたしの検査が始まった。


最近は小西先生が検査をする事が多くなった。


1日3回検査があるけど、1回は絶対小西先生が来るようになっていた。。


「はい、午前の検査終わり!」


「ねぇ先生、」


「どしたの?」


「…外行きたい。」


「外?外って病院の外?」


「ううん。庭でも屋上でもいいの。1回でいいから病室から出たい。」


「…それで泣いてたの?」


「…多分。」


「いいよ。」


「いいの?!」


「ただし、オレが同伴っていう条件付きだけどな。その条件飲むか?」


「飲む!」


「じゃあ午後の検査の後な!」


これにて、あたしの外出許可が下りたのであった。


< 46 / 273 >

この作品をシェア

pagetop