先生がくれたもの~運命に導かれて~
3 恋

苦しみ―瑠璃―



あたしはバッと飛び起きた。


最近あたしは毎晩同じ夢を見る。


自分が死ぬ夢―


気づいたら天井から病室を見ていて、そこにはお父さんとか小百合お姉さんが泣いてるの、


もう二度と動かないあたしを囲んで。


だからあたしは叫ぶ。


『あたしはここにいる!!』


って。


でも皆はあたしに気づかなくって、結局、小西先生があたしの死亡時刻を静かに言う。


だいたいこの辺でいつも目が覚める。


今日もそうだ。


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