先生がくれたもの~運命に導かれて~


「え…?」


オレは水無瀬瑠璃を離し、まだ状況を理解出来ていない彼女の顔を見つめた。


すると水無瀬瑠璃の顔は瞬く間に紅に染まっていった。


「先生…もう1回言って。」


オレははっきりと、かつゆっくり言った。


「オレはお前が、瑠璃ちゃんのことが好き。」


「…」


「立場上こんなのはヤバいって分かってるけど、だけどオレ…もう気持ち抑えられない。」


オレは真っ直ぐに水無瀬瑠璃を見た。


だが、


水無瀬瑠璃の目には涙が浮かんでいた。


< 88 / 273 >

この作品をシェア

pagetop