ノンシュガー
Ⅰ あの日の記憶といつかの想い
暗い暗い闇の中。


ここはどこだ?


深い深い意識の底。


俺は誰だ?


……え?

……あれ?





“ここはどこ? 私は誰?”


この有名な決まり文句に倣い、ノリでそう思ってみた。


思ったのまでは問題なかった。



問題は、答えられないことだ。



自問自答になっていない。




答えられない、わからない。


自分の名前……。




あの決まり文句にもの申そう。


自分の名前がわからなかったら、ここはどこだっていいんだ。



自分が誰かわからないのが、一番の恐怖――。
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