遠くから来た男の子
「私、行くのいやだわ。こわいもの。だって年をとらない人間がいるかしら」と、レムが不安げに言うと、

「レム、こわかったら無理はしないで、僕はなぜかわからないけどその男の子に会わなきゃいけない気がするんだ」
と、ジャンが言うと、

「お待たせー!」と、リズが扉を勢いよく開けて入ってきました。「必要になりそうな物、いろいろ集めてきたわよ!デジカメに、タオルと水でしょ、それにお菓子よ」

ジャンは「やれやれ」と、頭を振りました。

「何よ。後で必要になっても知らないからね」

まるで遠足にでも行くようなリズの様子に、何だかレムのこわさもすっかり遠のき、みんなといっしょに行くことにしました。
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