ラブプレ☆マニア


「な、なんで?!」


「この間な、俺入院したやろ?その時に血液検査してん。俺の血液型B型やった。おかんはO型、おとんはA型。B型が産まれるわけないやん?」


た、確かに……


「それでおかんを問い詰めた。」


「そう、ビックリしたわ。急にあたしの職場来て、「俺とミチは血繋がってへんのか?!」って言うんやもん。ほんまのこと聞いて喜ぶし。」


そんな……、なんか複雑な気分。


「じゃ、じゃぁ兄ちゃんは誰の子供?」


「お父さんの親友。その人らと車に乗ってて……事故したんや」


兄ちゃんの両親は、亡くなってるってこと……?


急いで兄ちゃんを見ると、兄ちゃんはいつも通り、涼しい顔をしてた。


「親の記憶なんかないからな。俺の親はおかんだけや」


兄ちゃん……


「なぁ、ミチ。俺ら、結婚できるで?ちゃんと、周りに祝福してもらえる」


「……っ」


「俺、めっちゃ嬉しい……っ」


兄ちゃんはそう言って、ほんまに


ほんまに幸せそうに笑った。


「そのへんの変な男にミチ取られるより、変態でもヒロのほうが断然いいわ」


「お母さん……!」


「……ただ、お母さんいる時にリビングでヤるのはやめて。」


「「……はい。」」


あたしたちは、3人で笑った。




*
< 70 / 108 >

この作品をシェア

pagetop