サラリーマン讃歌
夜遅くまでメールが続いたので、いつもは休日であっても十時頃には目が覚める俺も、今日はこんな時間になってしまった。

俺は携帯を床に置くと布団から抜け出し、遅めの朝食を摂るためにキッチンへと向かった。

食事の用意をしながら、ボンヤリと空見子の事を考えていた。

(たぶん好意は持ってくれてるんだろうけど……)

今までの空見子を見ていると、果してそれが恋愛感情なのかどうかは分からないが、決して見込みがない訳ではないと思う。

恋愛に関して真面目な俺は、必ず白黒をハッキリさせないと済まないタイプだ。

成り行きだとか、いつの間にかとか、そういう感じで付き合った事はない。

いつもの俺ならば、こんな状態であっても迷わず告白するのだが、今回は何故か躊躇してしまう。

まだ初めて遊びに行ってから三日しかたっていないが、俺からすると二ヶ月半は彼女を想い続けているのだ。

(俺、あの子とどうなりたいんだろう?)

正直わからなかった。

(付き合いたいのかな?でもその後は?)

(結婚?……彼女まだ高校生だし有り得ないよな)

(じゃ、もし付き合えても、後々別れ際に彼女傷付けるだけじゃん)

(じゃ、一体どうしたいの?)

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