サラリーマン讃歌
第七章

~叱責~

長いようで短かったGWが明けて、仕事に対するブルーな気持ちを抱えながら会社に出勤した。

「おはようございます」

朝から元気な久保が出社するなり声をかけてきた。

「おう。おはよう」

「あれから、また遊びに行ったらしいですね、クミちゃんと」

「ああ」

「でも後から梓に聞いてビックリしましたよ。まさか桜井さんがクミちゃんをナンパしてたなんて」

「ナンパじゃねえよ」

「知らなかったのか、久保。彼は巷じゃ伝説のナンパ師なんだぞ」

風俗王の登場だ。

「伝説を語り出せば一時間やそこらじゃ語りきれないからな。な、直哉」

「はい、はい」

軽く流す、俺。

「な、認めただろ」

意に介さない、高嶋。

「ホントですね。俺も桜井さんは只者じゃないと思ってたんですよ」

それに乗ってくる、久保。

「久保、お前まで……」

高嶋は俺の反応を見て大笑いしていた。

「お前ら。元気なのは良いが、休み明けくらい朝から仕事の段取りしろよ。そんな事だからいつまでたっても係長止まりなんだよ」

そんな俺達の様子を見て声を荒げる訳でもなく、冷静に且つ最大級の嫌味を田仲はサラリと言ってきた。

< 63 / 202 >

この作品をシェア

pagetop