ハピネス 〜女になった私〜
【6】葛藤

プロポーズ




お正月が終わって、またいつもの日常が始まった。



そんなある日、



仕事を終えたノブくんが、突然連絡もなしに私の部屋にやって来た。



いつもと少しだけ違う雰囲気を感じて、不安になりそうな気持ちを隠した。



「ご飯まだだよね?」



「未希、いいからちょっと座って?大事な話があんねん。」



タバコを吸うノブくんを見つめながら、体が小刻みに震えた。



ノブくんは最後のギリギリまでタバコを吸うと、私の方に体を向けて座り直した。



恐怖にも似た緊張に背中が凍りつく。



想像出来る話は1つしかなかった。




嫌。



何で?



イヤ。



聞きたくない。




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