ハピネス 〜女になった私〜

デート




ずっと落ち着かなくて、毎日ソワソワしながら過ごしていた。



今日は特に・・・さっきから店の外の大通りが気になって仕方がない。



「未希〜?どうしたの?外、何かあるの?」



バイト先の店長、香織(カオリ)さんが私の様子に気付いてガラス張りの入り口から外に視線を向ける。


「実は、今日なんです。」



「あ〜!例の彼??」


香織さんは、私の事を理解してくれて、いつもいろんな相談に乗ってくれる。



だから今、気になる人がいる事も、その人と毎日メールのやり取りをしている事も、初めて二人で会う約束をした事も知っている。



東京に出て来てから、舞以外の人に自分をさらけ出せるのは香織さんだけ。



上辺だけじゃなくて、時にはキツい事も言ってくれるから、私は香織さんを信頼している。




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